米国株「S&P500」への妄信は今後リスクとなる訳 当の米国年金基金も米国のみから「分散投資」へ
読者は「若い人と、高齢者では運用方法や選ぶべき運用商品が違う」と思っていないだろうか。
よく考えると、その思い込みは、金融ビジネスのマーケティング戦略が世間にばら撒いている間違いなのだ。
若くても、高齢でも、もっとも効率の良い「同じ」運用をすればいい。「高齢者向けの運用商品」なんてインチキに騙される人にはなってほしくない。
「お金の使い道」によって運用商品を変える必要はない
年齢や立場で選ぶべき運用商品が変わるわけではないことはご理解いただけただろう。同様に、お金の使い道によって運用商品を変えるのも意味がないのだ。
多くの人がやってしまう勘違いに、「お金の使い道によって運用商品を変えること」がある。
学資保険がよい例だろう。学資保険とは、子供の学費を貯めるための保険だ。祝い金や満期保険金などの形で、まとまった額の給付金を受け取ることができる。しかし、メリットは少なく、せいぜい強制的に積み立てられること、あるいは親の死亡時に保障がある程度だ。
現在は支払った金額に対して戻ってくる金額の利率も下がってしまった。はっきり言って、子供が大人になるまでの18年という長期間にわたって運用する魅力がない。
子供の教育費は多額にはなるが、だからといって学資保険を選ぶ理由にはならない。もっと効率的な他の運用方法で作るほうがいい。
お金の良いところは自由で無機質なことだ。必要になったとき、必要な目的に使うといい。お金の「増やし方」と「使い道」は分離して考えるべきなのだ。
学資保険のような商品は、運用方法と使う目的を過剰に対応させすぎている。商品設計として上手いやり方かもしれないが、客側がこれに付き合う必要はない。
お金の運用方法はシンプルな方法を「1つだけ」覚えておけばいいのだ。
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