「野党不在の民主主義」が加速させる日本の衰退 野党も自民党と変わらず利益誘導を競う異様さ
であるからこそ野党の存在が重要になってくる。
財政危機、少子高齢化、維持可能な社会保障制度の構築など、日本が直面している大きな問題に正面から向き合い解決策を作り上げる。そのためには政策だけでなく、政策決定過程のあり方などを含めた統治システムの見直しも不可欠だろう。
アメリカをはじめ多くの国では「大きな政府」の立場をとる政党と、歳出削減と財政収支のバランスを重視する「小さな政府」を掲げる政党があって、政策を競い、政権交代を繰り返している。
野党は従来路線では支持率低迷から脱せず
ところが日本では、国政選挙のたびに主要政党がこぞって減税とともにあらゆる分野への積極的な財政支出を競うが、財源についてはほとんど触れることはない。すべての政党が「大きな政府」の立場にたち、利益誘導を競演する異様な国だ。これでは実績と実行力のある自民党の優位が揺らぐわけがない。
野党には発想の転換が必要だ。支持率10%程度の政党が、従来路線で政権交代を目指しても無意味である。目先の国政選挙の獲得議席数に一喜一憂することなく、時間はかかるだろうが地道に人材を発掘し、党内議論を積み重ねて政策を磨くとともに、組織を拡大して国民の支持を広げていくしかないだろう。第一段階として、自民党一強の政治に緊張感を持たせ健全な民主主義が機能するような存在になってもらいたい。
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