広報をよくわかってない人が知らない3つの逆説 BtoBや中小、初心者にもチャンスは広がっている

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こうした事情は、中小企業でも同じです。知名度に乏しい中小企業がメディア露出でライバルに差をつけるか、あるいは差をつけられてしまうかは、その会社の中長期的な成長に大きく関わってきます。

同じ業界でも、メディアと上手に付き合ってきた企業が知名度を上げて業界でトップの地位を築き、メディアとの関係をおざなりにしてきた企業が無名なままでいるために、本業でもどんどん差をつけられていくという状況を、実際に私は記者として多く目の当たりにしてきました。

自らをメディアに対して効果的にアピールし、記事掲載やテレビへの露出などを通じて知名度を上げていくことが、BtoBや中小企業にこそ大事だと私が考える大きな理由の1つは、この経験によるものです。

間違った思い込み②
「広報部門は非生産部門で金食い虫」

企業では、「広報部は売上高を計上しない非生産部門だから、大事な部署じゃない。お金ばかりを食うコストセンターだ」などと言われることがあります。しかし、この話は不合理で、無知・無理解なものにすぎません。

そのように広報部門を軽視する会社は、広報の向こうにあるメディアや、さらにはメディアの背後にいる多くの読者や視聴者を軽視していることになります。忘れてはいけないのは、会社にとって大事なお客様も、その読者や視聴者の中の一人だということです。

広報はまさに「会社の顔」です。会社が、社会とつながっているメディアというチャネルに、直接関わるのが広報担当者です。

記者たちは広報の担当者を見て、会社全体を判断することも少なくありません。あなたは、広報担当者がいきいきと仕事をできていない会社を信用できるでしょうか?

広報担当が明るい顔で、はきはきとした声で会社をアピールしてくるか、暗い顔をして、仕事のやりがいのなさを嘆いているのか……その違いは、会社のイメージを大きく左右します。

広報担当の方々には、「自分たちが極めて大事な役割を負っている」という自覚を持ち、「会社に貢献している」誇りを持って仕事をしていただきたいと私は考えています。そうした姿勢が、会社のイメージに大きなプラスをもたらすのです。

また、経営者もきちんと広報の重要性を理解し、広報戦略を考えていく責任があります。経営者が広報活動に対して無理解な会社では、優秀な広報は決して育ちません。

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