「マイファミリー」過去の誘拐ドラマと圧倒的な差 俳優でありジャニーズアイドル二宮和也の真価

✎ 1〜 ✎ 15 ✎ 16 ✎ 17 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

ジャニーズタレントがアイドルとして活動する時間は、1980年代や1990年代と比べて格段に長くなった。結婚し、父親になったとしても、アイドルであり続けるジャニーズタレントも増え、同時にファンとの関係性も終わらないものになった。

要するに、ファンにとってのアイドルは、いまや“人生のパートナー”としてずっと並走していく存在になっている。その関係性は、やはり鳴沢夫妻の家族にして仲間というそれに重なる面があるのではないか。知られるように、「ファミリー」とはジャニーズにおいてタレントとファンの関係性を表す言葉でもある。

ジャニーズ俳優の理想を示す二宮和也の自然体演技

また二宮和也自身、ジャニーズ俳優の理想を体現するひとりであるのは間違いない。

俳優・二宮和也の演技に対する高い評価は、いまさら繰り返すまでもない。数々のドラマや映画の主演を務め、日本アカデミー賞の最優秀主演男優賞も受賞。また、監督のクリント・イーストウッドにオーディションで見初められたという『硫黄島からの手紙』(2006年公開)への出演も忘れがたい。演じる役柄も多彩だ。

そんな二宮の演技面の魅力をひとつあげるとすれば、掛け値なしの自然体の演技ということになるのではないだろうか。

例えば、それは、セリフをしゃべっていないときのたたずまいなどに特に感じられる。相手のセリフに耳を傾けているとき、なにかを考えているとき、悩んでいるときなどシチュエーションはさまざまだが、そんなときの二宮和也には、ひとりの人間がただそこにいると思わせるナチュラルさがある。

だから、いい意味で型がない。融通無碍と言うべきか。セリフも、言おうとして言っている感じではなく、自然な感情の動きとともにスッと紡ぎ出される印象だ。それは、間の取りかたの絶妙さにもつながる。

次ページ「アイドルづくりは人間づくり」ジャニー喜多川の言葉
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事