待ち時間ほぼなしで行ける「関西のJR」乗り換え術 「15分サイクル」で揃えたダイヤを使いこなせ
奈良から大和路快速に乗って久宝寺で降りると、同じホームからおおさか東線の新大阪行きが3分後に発車する。この列車は放出(はなてん)で学研都市線の快速・区間快速に同じホームで接続し、こちらも待ち時間なしで乗り継げる。
天王寺経由より乗り換えは1回多いが、2回とも同じホームでの接続で待ち時間もほとんどないので、京橋には約50分で着く。これが全体でダイヤのサイクルを統一している効果だ。
逃した列車がホームの向かい側に
大阪環状線と大和路線ではこんな例もある。日中に、大阪環状線で大和路線の列車が停まらない野田、芦原橋から、大和路線の快速通過駅である東部市場前、平野、加美へ行く場合だ。
環状線の各駅停車に乗ると、同じホームで大和路線に乗り継げる新今宮に着く直前に、15分に1本しかない同線の普通が発車してしまう。あと一歩のところ、待ってぇぇぇ!と叫びたくなる瞬間だ。
ところが環状線を降りて1分待つとやってくる「関空・紀州路快速」に乗って隣の天王寺へ行くと、着いたホームの向かい側にさっき新今宮で逃してしまった大和路線の普通が待っているのだ。これは加美に行く人にとってはまさに「神」と言いたくなるだろう。
反対に、大和路線の普通JR難波行きも天王寺で関空・紀州路快速の大阪方面行きに接続しており、これに乗り換えて新今宮で降りて1分待つと環状線の各駅停車に乗り継げる。大和路線から今宮に行きたい人も、この方法のほうが1分ほど早く着く。
また、京橋・鶴橋方面や関西空港・和歌山方面からJR難波へ行きたいときや、JR難波から関空・和歌山方面、鶴橋・京橋方面へ行く場合も、環状線各駅停車、関空・紀州路快速、大和路線普通はどれも15分おきにもかかわらず、ほぼ待ち時間なしで乗り換えできる。
2031年に予定されるなにわ筋線の開業でこの界隈のダイヤはどのように変化するのか。関空・紀州路快速や大和路快速がなにわ筋線経由になるとすれば、環状線には環状運転の列車やゆめ咲線直通が増えるのか、それともこれまで乗り入れていない阪和線や大和路線の普通列車が入るのか。今から楽しみである。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら