茨城県の名物は「工場立地」という意外な真実

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日野自動車の本社工場移転で雇用は急拡大

トヨタ系の日野自動車の茨城県・古河への本社工場(66万平方メートル)移転は、かなり仰天もののインパクトがある。

日野自動車は、社名のように東京・日野市に本社工場を置いてきたのだが、拡張余地がない。環境制約からも困難さを増すばかりで、しかも労働力を確保するのもままならない。しかし、古河に本社工場を移転すれば、それらのボトルネックが一挙に解消できる。

「平らで広大な土地が関東圏に残されていた」。日野自動車が古河に新工場を決めた端的な理由を、同社の鈴木敏也・執行役員はそう語っている。

鈴木氏はさらにこうも述べている。「新工場には500億~600億円の第一期投資を行い、3000人を超える人間が働く場所になる」。かくて、日野自動車は「古河自動車」に進化するわけである。

ここでは自動車部品ユニットの新モジュール化(分割別体構造化)がなされ、新モジュールがグローバルな生産工場に配送される。そして、その新モジュールを世界の各マーケットに近い所でノックダウン組み立て生産する。

「なぜ、日本の古河なのか」--。鈴木氏の語るところでは、「それは世界、グローバルマーケットをにらんで」というのである。自動車の大規模工場が意を決して進出したことの意味は小さくない。自動車部品、機械関連の下請け・周辺の産業、企業が追随してくることもあるだろう。

グローバルが変われば、日本も変わらなければならない。いつまでも変われない日本人も変わらなければならないときに差しかかってきている、とは先読みに過ぎるだろうか。

(東洋経済HRオンライン編集部)

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