双子パンダ初めて食べた固形物「リンゴ」だった訳 2年3カ月ぶりに予約不要に「上野動物園の今」

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だが、開園すると、意外にも列の進みは早かった。年パス所有者の列は、整理券のQRコードの確認が不要になったので、スムーズだ。筆者は9時35分に正門を通過できた。整理券制の頃なら、筆者が並び始めた位置では9時45分頃の通過だっただろう。

ただし、上野動物園は、入園者数と退園者数や、5GとAIカメラによる「混雑マップ」で園内の人数・混雑度をチェックしている。園内が著しく混雑したときは、入園を待ってもらうこともあるという。その際は、基本的にSNSで早めに知らせる計画だ。

抽選倍率はやや下がった

入園の整理券は不要になったが、双子のパンダ、シャオシャオ(暁暁)とレイレイ(蕾蕾)、母親シンシン(真真)の3頭の観覧は、引き続き抽選となる。抽選はしばらく続ける予定。飼育係によると「双子なので、もう少し様子を見たい」のが理由だ。

双子の姉のシャンシャン(香香)は、1歳の誕生日目前の2018年6月5日以降、観覧列に並んだ順に観覧する方式に変わった。並べば何度でも観覧できるというわけだ。シャンシャンは双子と違い、1頭で生まれた。

母子3頭の観覧の5月1日~27日の抽選倍率は最高で19.4倍。4月は20倍を超えた日が数日あったので、それと比べると、やや下がったが、土日祝日は相変わらず10倍を超えている。

■上野動物園パンダ母子3頭観覧5月の抽選結果

(注)倍率は1日の申し込み数を観覧上限(4400人)で割った値。小数点第2位以下を切り捨て (出所)上野動物園の資料を基に筆者作成

甘くて軟らかいリンゴが最初

筆者は4月下旬に「間もなく固形物を食べられるようになるかもしれない」(参照:『「双子パンダ」観覧抽選24倍の日も、狙い目はいつ?』)と書いたが、レイレイは5月10日、シャオシャオは5月13日、初めて固形物を食べた。

双子は、飼育係からリンゴの小片を与えられると、前足で持って、少しずつ歯でかじりながら食べた。フンを確認した限り、このとき以外で固形物を食べたことは、5月24日時点で確認されていない。

最初に与えたのがリンゴなのは、ニンジンなどに比べ、軟らかくて甘いため。双子の歯は「前歯はかなり永久歯に生え変わっています。奥歯は確認しづらいのですが、すべての歯が永久歯になったわけではないようです」(上野動物園教育普及課の大橋直哉課長)。双子はシンシンのまねをしてか、タケをかじることもあるが、タケはまだ食べられない。

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