コンピュータが仕事を奪う 新井紀子著 ~教育の見直し迫るコンピュータの進歩

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 こうした中、コンピュータに置き換えられて単純作業に従事するのか、反対にコンピュータの苦手な作業をこなし、必要な作業をコンピュータにさせる側にまわるのか。後者になるにはどうするか、それが本書のテーマである。

本書では、どうやって「脳を耕して言語化させる」のか、具体的な学校現場での実践方法を紹介している。子どもの教育で、どうやったら「わからせる」ことができるのか、頭を悩ませている人は多いと思うが、評者は本書の実践方法を読んで、思い当たる節が多々あり、なるほどと得心した。

著者が数学教育に尽力しているだけに、今からでも遅くないと希望を抱かせる一方で、本書がスムーズに頭に入ってくるかどうかが、一つの試金石になるだろう。コンピュータの進歩、ネットビジネス、そして今後の教育、それらが具体例をもとに手際よくまとめられている。

あらい・のりこ
国立情報学研究所教授・社会共有知研究センター長。1962年生まれ。一橋大学法学部卒業、イリノイ大学大学院数学科修了。専門は数理論理学、情報科学、数学教育。日本数学会教育委員会委員長。中高校生向け教育サイト「e-教室」を設計・主宰。

日本経済新聞出版社 1785円 221ページ

  

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