二兎追い二兎を得る「創造力」が抜群な人の思考法 トレードオフの課題解決は「創造」で溢れている

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ひるがえって、トレードオフの課題やニーズを意識的に可視化して組み合わせるトレーニングをすれば、普通の人でもイノベーターに近づき、創造的になれるはずである。

そこでまず、以下のお題を解いてみてほしい。

思考トレーニング①-1

・身の回りにある、ヒットした商品やサービスを選んでください。

・そのサービスや商品がどのようなトレードオフの課題やニーズを解決しているのか考えてください
※ヒント:パイロットの消せるボールペンはどんなトレードオフのニーズを解決しただろうか

既存のサービスや商品でトレーニングをしたら、次に、自分でトレードオフの課題やニーズを探すトレーニングをしたい。

もっとも、トレードオフの課題やニーズは、通常は思考から自然と除かれていることが多く、意識しようとしても簡単にはできないことが多い。

そこで、以下の2つの具体的な方法を使ってトレードオフの課題やニーズを探していこう。

(外部配信先ではグラフや図などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)

「真逆」の状態を考える

a. 選択した課題やニーズの真逆の状況を考えたうえで、その状況の構成要素を考える。

たとえば、「安く食事をしたい」というニーズがあるとする。このニーズの真逆の状況は、「価格が高い食事」だ。そこで、「価格が高い食事」を構成する要素を具体的に考えてみる。「美味しい料理」や「高級感のあるレストランの内装」などが思い浮かぶのではないだろうか。

すると、ここでは「安く食事をしたい」というニーズと「美味しい料理が食べたい」というトレードオフの関係の組み合わせを見つけることができる。

人気のあるファストフード店などは、まさにこのトレードオフのニーズを解決しているのではないだろうか。

次ページ 制約と真逆の要素を考える
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