暴れん坊Uberが東京で受け入れられるワケ 各国で規制違反が問題に、一方で日本は?

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日本は20世紀に数多くの優れたサービスや製品を投入してきたが、今もそれをそのまま引きずっている側面があると、今回7年ぶりに日本に帰ってきてすぐに感じた。今は海外発のサービスがどんどん入ってきていて、日本発のものが減っている。ただ、自分もソニーにいたのでわかるのだが、日本人は現在あるものを改良するとか、かっこよくするとかといったことは、非常に得意だ。Uberのようなオンデマンドサービスの普及をまず日本で促すことで、これを起点に日本人のオリジナリティを生かした新たなサービスが日本から出てきたらいいな、と思っている。Uberがそういった循環作りのきっかけになればいい。

 最終的には利用者がサービスを選ぶ

――米国ではUberは宅配的なサービスにも関心を示しています。

都市によってさまざまなサービスがあり、たとえばニューヨークでは「UberRUSH」という、簡単に言うとメッセンジャーサービスがある。Uberのアプリから自分の近くにいるメッセンジャーを呼んで、荷物を運んでもらえるサービスだ。また、ロサンゼルスでは、「uberFRESH」というお弁当の宅配サービスのようなこともやっている。色々な形でまだまだ自分たちでも可能性を感じているので、そういったことを追求しながら、本業である交通を改善する、というところに、力を入れていきたい。

――Uberのカーシェアリングサービス「UberPop」を中心に、世界的にUberが規制に反しているとの理由から営業停止に追い込まれるケースが増えていますが、こうした動きをどう見ていますか。Uberはどのように対応していくのでしょうか。

技術の力により、今まで存在し得なかった革新的なサービスが、世界中の利用者から多大な支持を得ている。こういったイノベーションが一人ひとりの生活や街全体にもたらす価値は大きい。各国の当局と話し合いを続けながら、今後さらに拡大をしていきたいと思う。

――日本では1月上旬、LINEがタクシーの配車サービスを始めると発表しました。

新規参入によって配車サービス市場がさらに拡大していくと期待している。最終的には利用者が使うサービスを選ぶ。東京でUberは、ハイヤー、プレミアムタクシー、タクシーと、シーンに応じて利用できる幅広い選択肢を提供していることが特徴だ。今後も技術力と経験を駆使して、世界一利便性が高いサービスを目指す。

倉沢 美左 東洋経済 記者

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くらさわ みさ / Misa Kurasawa

米ニューヨーク大学ジャーナリズム学部/経済学部卒。東洋経済新報社ニューヨーク支局を経て、日本経済新聞社米州総局(ニューヨーク)の記者としてハイテク企業を中心に取材。米国に11年滞在後、2006年に東洋経済新報社入社。放送、電力業界などを担当する傍ら、米国のハイテク企業や経営者の取材も趣味的に続けている。2015年4月から東洋経済オンライン編集部に所属、2018年10月から副編集長。 中南米(とりわけブラジル)が好きで、「南米特集」を夢見ているが自分が現役中は難しい気がしている。歌も好き。

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