干渉しすぎる親に絶望した子に起こる3つの悲劇 「勉強しなさい」の言い過ぎはなぜ危険なのか
②無気力になる
「卒業したら、○○高校に行きなさい」「部活は、○○部に入りなさい」さすがに、ここまで干渉してしまう方は少ないと思います。ただ、もし進学する高校や入る部活などについてすべて口出ししたら、子どもはどう感じるでしょうか。
私なら、「俺の人生は親が決めるもの。自分が好きなようにはさせてもらえない」と感じます。すると、自分の人生に希望を持てなくなります。本当は、高校で野球部に入って甲子園を目指したくても、それを許してもらえないからです。これでは、楽しい未来を想像できないですよね。この状態が続くと、子どもはどんどん無気力になっていきます。自分の意志で勉強する気にもなれません。
もちろん、経済的にどうしても私立高校に行かせられない家庭もあるでしょう。その場合「高校は、公立に行ってほしい」と伝えても大丈夫です。ただ、それ以外の条件は子どもに決めさせたほうが、勉強も頑張れるでしょう。
③激しい反抗期になる
子どものタイプによっては、激しい反抗期になることもあります。「俺の人生は、俺が決めるんだ。親に決められてたまるか」という反発心が出てくる子もいるからです。ひどい場合、「うるせえ」「だまれ」などの暴言を吐いたり、暴れて抵抗したりすることもあるでしょう。
このように、過干渉の子育てをすると、子どもだけではなく親の精神的な負担も大きくなるのです。
子どもに対して「何も言わない」のも問題
こういった話をすると、必ず来る相談があります。「道山先生、じゃあ親は子どもに何も口出ししてはいけないのでしょうか?」というものです。もちろん、そんなことはありません。むしろ、親として子どもに伝えないといけないこともあります。
私は子どもには次の3つはしてはならないこととして絶対に伝えたほうがいいと考えています。
(1)他人に「迷惑」をかけること
たとえば、子どもが電車の中で大きな音で音楽を聞いているとします。これは、周りにいる人に迷惑をかけていますよね。また、バスのいちばん後ろの席をすべて占領して寝ているとします。これも、他の人が座れなくなるので、迷惑をかけている行動と言えます。こういったことは、以下のように伝えましょう。
「音楽を聞きたい気持ちはわかるよ。ただ、静かに電車に乗りたい人もいるから、イヤホンで聞きなさい」
「眠たい気持ちはわかるよ。ただ、バスの椅子は横になって寝る所ではないから、座って寝なさい」
ダメな事はダメだと伝えないと、子どもは善悪の区別がつけられない人間になってしまうからです。ただ、いきなり否定すると反発するので、気持ちに理解を示した後で伝えましょう。
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