米国の「共働き夫婦の凄さ」を日本人は知らない 経済大国のパワーカップルは「考え方」が違う

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ちなみにニューヨークでは、ベビーシッターの時給は20ドルほど。現在はアウトソーシングを活用していない潤さん・奈央さん夫妻だが、そこにかかる費用については、こんな考えがあるようだ。

奈央さん「ナニー代は働くママにとって『自分への投資』みたいな感じで受け止められています。女性のためのセミナーに行くと、『子どもが大きくなっても働き続けられるように、ナニー代さえ稼げればいい』『お金がプラスマイナスゼロになるなら、将来のことまで考えると雇ったほうがいい』と教わることも多いんです」

合理性に感心するとともに、「将来、給料が伸びる」という前提もあるように思えて、「日本とアメリカの違いを痛感させられるな……」と内心思った筆者である。

実は産休制度がないアメリカ

そして、話題は育児をする女性のキャリアについて。奈央さんは、「子どもを産む時期と仕事を頑張らなきゃいけない時期が重なるのが問題」だと考えているそうだ。

奈央さん「上の子どもの時は8週間、下の子どもの時は6週間の産休を取りました。といっても、休むだけでアメリカには産休制度はなく、経済的な保証はないんです。だから、多くのママが3カ月以内に職場復帰します。私の場合は短すぎたんですけど……。

でも産休から復帰して感じたのは、『働く女性から見ると、1年以上職場から離れることもある日本の産休は、実は女性のためになっていないのではないか』ということでした。1年もブランクがあると、そこからやり直すってすごく大変だと思うんです」

この言葉に付け加えるかたちで潤さんは「だからこそ夫が家庭で輝くことが大事」と訴える。

潤さん「夫婦の関係にはいろいろなパターンがあるため、一概に何か言うつもりはないです。ただ、『女性だから仕事を辞める』とか『家事を主にやる』という考え方はおかしいと思っていて。だから夫婦で最適な道を探ること、男性も結婚前、子どもができる前から夫婦で話し合うことを大切にしてほしいですね」

女性が社会で輝くためには夫の協力は必要不可欠で、潤さん自身も、現在進行形で模索中。

潤さん「彼女が仕事を辞めるという選択肢がないことを前提に、お互いにやれることを見つけてきた形です。家事の分担はその時によって変化していますが、現在は、料理は彼女が担当する一方で、皿洗いをしたり、ゴミ捨てをしたり、洗濯をしたりは僕……という感じで落ち着いていますね。
もちろんすべてうまくいってきたというわけではなくて、たくさん喧嘩して、彼女の期待に応えられるように頑張っています。

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