「学歴」が起業家の成否を決定付ける要素でない訳 一流大中退→ユニコーン企業が王道なのか?
10億ドル達成企業の創業者の多くがトップレベルの大学の卒業生であることは明白だ。特にスタンフォード大学は〝スタートアップ工場〟と呼ばれ、10億ドル達成企業の創業者の数が群を抜いて多い。
誰もがMITに行くのか?
私の調査がカバーしている時期で38人、ちなみにハーバードは26人でMITが20人だ(これら上位校である、スタンフォード卒の創業者CEOとCxOの数は同じ、MITははるかに多くのCTOを輩出している)。
しかしトップレベルの大学に行っていない創業者もたくさんいる。トップ10の大学の卒業生の数と、トップ100にも入らない大学の卒業生の数は同じくらいだ。
スタンフォードのような大学に行くことには、恩恵があるのは確かだ。キャンパスがシリコンバレーの中心にあるので、学生たちは卒業する前から、その地域に数多くある有名な企業でインターンをしたり、コネクションをつくったりできる。
有名な起業家の卒業生といえば、スタンフォードが最も多いが、その地域の他の大学にも、テクノロジーのメッカが近いことの恩恵があるようだ。カリフォルニア大学バークレー校は、10億ドル達成企業の創業者の数では第4位を占める。
もっとランクが低い大学でも、学生たちはその地域の産業、企業、社員に近づく足がかりを得られる。ワッツアップ(WhatsApp)の共同創業者のジャン・コウムはサンノゼ州立大学の学生だったとき、セキュリティ試験者としてシリコンバレーで働いていた。インスタカート(Instacart)の共同創業者のブランドン・レオナルド、オラクル(Oracle)の共同創業者のエド・オーツもサンノゼ州立大学に行っていた。
「大学ランキング」より「校風や場所」が重要
卒業生の起業家としての成功については、大学のランクよりも校風と場所のほうが重要に思える。上位にランクされる大学が、10億ドル達成スタートアップ企業の創業者の数でトップクラスにいるわけではない。その例として、プリンストン大学、カリフォルニア工科大学、シカゴ大学などがある。
一方で、起業に強い校風の大学が、上位校に対抗している。10億ドル達成企業の創業者は、南カリフォルニア大学卒業者が10人、ミシガン大学卒業者は9人、ブリガムヤング大学卒業者は5人だった。
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