デジタル化で大失敗する担当者が知らない重大事 IT業界の見積書にありがちな「一式」の怖い意味
それ以外に単価が上がる傾向として「納期までの期間が短い」「作るものの内容がぼんやりとしか決まっていない」「作るものの構造が複雑」「要望が多すぎる」などがあげられます。これらの不確定要素や急ぎの要素が多ければ多いほど予期せぬ事態が起きるリスクが高まるため、それを見越して余力を持つために単価を高くする傾向にあります。
もし単価を少しでも抑えたいのであれば、納期に十分に余裕を持ち、まずは作りたいものの要件を絞って、小さく始めるといいでしょう。
上記のことをもろもろやってみてもよくわからない場合は、プロの手を借りることをおすすめします。医療業界では別の医師からも見解をもらうことが一般的になっていますし、法律なら複数の弁護士に相談することで、より精度の高い情報を得るいわゆる「セカンドオピニオン」が広まっています。専門知識が必要な医療や法律と同様に、ITに馴染みのない方には、見積もりに対して自分がどう判断すべきかがわからないことが多いはず。IT顧問を利用してみるのも手でしょう。
実際に、IT顧問に数万円支払って見積もりをチェックしてもらうことで、結果的にプロジェクト全体にかかる費用が安くなるという話もよく聞きます。提案された見積もりの内容が適正なのかがどうしても判断できない場合は、技術に詳しい人にセカンドオピニオンを聞いてみることで良い方向に進むことがあります。
DXを始めたい時の選択肢は多い
ここまでIT業界の見積もり内容について、お伝えしてきましたが、これはあくまで1からシステムを作った場合を想定しています。おそらく1から構築する以上に高くなることはないからです。しかし、こんなに予算を使わなくても、テクノロジーは日々進歩しているので、作りたいものを実現する方法はあります。それを最後に紹介しましょう。
SaaSサービス:あらゆる分野で用意されているSaaSサービスですが、これは、システムを作るのではなく、SaaSを提供する会社と使用する人数分だけアカウントを契約して業務を始めることが可能です。
費用も月額や年額で支払うケースが多いので、まとまったお金を用意する必要もなく気軽に始められます。
※「SaaS」とは「Software as a Service」の略で、パソコンにインストールせずにインターネット経由で利用できるサービスのこと(Freee,chatwork等)
ノーコード、ローコードサービス:ノーコードサービスは、プログラミングの知識がなくても、さまざまなシステムやWebサイトを構築できます。作りたいものを直感的に作るための仕組みが整っているので、アイデアさえあればいいということで近年人気です。おもにEC分野やアプリ開発など、個人でコストをかけずに何かを実現するために活躍しています。ローコードについては、専門的な知識がいりますが、それでも1から構築するよりも安く済みます。ツール自体も進化しているので、これらを活用する方法も検討してみる手もあります。
その他、クラウド型のERPやデータ分析ツール、PaaS、IaaSなどの1から構築をしなくても、自社の課題や新規ビジネスに合った方法があるはずなので、それらを検討するのもいいでしょう。
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