自分らしいキャリアが見つかる「心の声」の聞き方 本当の「やりたいこと」を知った2人のプロ対談

拡大
縮小
一流のビジネスパーソンたちは、自分のやるべきこと、進むキャリアをどう見つけてきたのでしょうか。齋藤太郎氏・篠田真貴子氏との対談から、そのヒントを探ります(撮影:梅谷秀司)
この記事の画像を見る(4枚)
自分が本当にやりたいことは何か。自分にしかわからないことのはずだが、意外にも、それが何かが自分でもわかっていないことが多い。一流のビジネスパーソンたちは、自分のやるべきこと、進むキャリアをどう見つけてきたのか。
電通から独立してサントリー「角ハイボール」ほかのプロジェクトを手がけ、『非クリエイターのためのクリエイティブ課題解決術』(東洋経済新報社)を上梓した齋藤太郎氏と、マッキンゼーなどの外資系企業から「ほぼ日」に転職し、ジョブレス期間を経てエール株式会社の取締役となり、『LISTEN――知性豊かで創造力がある人になれる』(日経BP)を監訳した篠田真貴子氏との対談から、そのヒントを探る。

齋藤:篠田さんは最初に銀行に就職したんでしたっけ?

篠田:そうです。早々に合わないと思って、仕切り直すためにアメリカに留学し、マッキンゼーなど外資系の大企業に在籍してきました。

その後も当然のように外資系の大企業でキャリアを歩んでいくと思っていましたが、「ちょっと違うかも」と感じ始めたのが30代後半でしたね。

齋藤:何が「違うかも」だったんですか?

「大企業での仕事に燃えない」と気づく

篠田:部下が増えようが、予算が増えようが、私は全然燃えなかったんです。それは私にとって大きな葛藤で。

『非クリエイターのためのクリエイティブ課題解決術』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら

当時はベンチャー企業に転職するのは一般的じゃなかったし、初めは大企業で働くことに違和感を持つ自分自身を疑っていたんですよ。

でもマッキンゼーの元同僚と食事をしたとき、彼がきょとんとした顔で「俺は部下が10人より50人、50人より100人がうれしいよ」と爽やかに言い放ったんです。彼はそこにまったく疑いがないんですよね。実際に、のちに彼はグローバルカンパニーの社長になったわけです。

次ページ余裕がなかったから聞こえた自分の声
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT