4月開始の保険適用で不妊治療はどう変わった? 以前より体外受精が受けやすくなった一方で…
また、不妊治療にかかった費用は「医療費控除」の対象にもなります。
納税者が1年間に一定金額以上の医療費を支払った場合に、申告することで所得税などが軽減され、翌年の住民税が安くなります。医療費控除は、支払った医療費が10万円(総所得金額等が200万円未満は、総所得金額等の5%)を超えた場合に受けられます。
手続きなど面倒に感じるかもしれませんが、制度を活用することによって費用面での負担が大きく減ってきますので、活用できるものは申請しましょう。詳しくは、厚生労働省やご自身が加入している健康保険組合のサイトなどを確認してみてください。
通っている患者の治療の進め方に変化
4月から保険適用が始まり、4月中旬の時点で少しずつ患者さんが増えてきています。ただ、実感として大きいのは、新規の患者さんの増加より既存の患者さんの治療の進め方の変化です。
妊娠率の高い治療法である体外受精は金銭的な負担が大きいため、これまでは治療を必要としていても実際に治療に踏み切るまで躊躇する方が多くいらっしゃいました。他の方法を十分試したうえで、どうしてもそれでは妊娠できないと判断したときに初めて体外受精にステップアップするというイメージです。それが保険適用が始まってからは、すぐに体外受精にステップアップする方が増えた印象があります。
一方で、保険適用となった治療には細かな規定もあるため、今後は自費診療で行っていたような積極的な治療には、躊躇される患者さんも出てくるのではないかという懸念は残ります。
いずれにせよ、不妊治療は保険適用が始まってから、費用面でかなり負担が減ったことは間違いないので、積極的にクリニックへ足を運んでいただきたいです。
検査にも時間を要しますが、実際に治療を始めるとなると、さらに時間がかかるので、仕事の調整など早めに計画を立てて進めていくことがおすすめです。
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