「起業は若いほど成功する」という俗説にモノ申す 年配の創業者はメディアに取り上げられないだけ

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誰かの成功物語に重ねてみても同じ結果になるとは限らない(写真:Kostiantyn Postumitenko/PIXTA)
ポストコロナにおいて経済復興を担う存在として大きく注目が集まる、スタートアップ企業。成功するための王道パターンというのは果たして存在するのだろうか?
シリコンバレーのベンチャーキャピタルData Collective(DCVC)社でパートナーを務めるアリ・タマセブ氏の著書『スーパーファウンダーズ 優れた起業家の条件』を一部抜粋、再構成し、4回連載でお届けしよう。

19歳で大学を退学した若者こそ起業経営者の典型か?

スタートアップ企業を評価するとき何に注目するかをベンチャーキャピタリストに尋ねると、みんな〝チーム〟の強さや〝創業者〟をあげる。それはもっともなことだ。10億ドル達成企業は何が違うのかを理解するため、私たちはまずそれをつくった人間を理解しなくてはならない。

そこで、ここでは創業者についてのいくつかの分析についてご紹介しよう。今回は第1回、創業者の年齢についてである。

2005年、アーロン・レヴィがのちの10億ドル達成企業のアイデアを思いついたのは、南カリフォルニア大学の2年生―法的にまだ酒も飲めない年齢―のときだった。

彼は教授や学生が大きなファイルを共有したり保管したりするのに苦労しているのを直接見てきた。インターンをしていたパラマウント映画のスタジオの幹部たちも同じ悩みを抱え、デジタルのファイルを動かすのにフラッシュドライブを使うことが多かった。面倒で効率の悪い方法だ。

そんな状況の中、学校のクラウド・ストレージのプロジェクトに取り組んでいたレヴィはボックス(Box)のアイデアを思いついた。容量の少ないクラウド・ストレージをレンタルして、どこからでもファイルにアクセスできるようにするものだ。彼は数人の高校時代の友人と一緒に試作品をつくった。間もなく需要が急増し、大学との両立が難しくなったため、レヴィは退学してボックスのCEOとなった。そのとき彼は19歳だった。

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