子育て世帯の預貯金は結局、「何カ月分」必要か 資産形成のためのお金の置き場所を考える

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――老後のための資産ですね。

はい。ここまで優遇しているのは国からの「自分の老後資金は年金だけに頼らず、自分も確保してね」というメッセージですね。60歳まで解約できないというのは、老後のお金をしっかり確保できるというメリットでもあります。意思が弱い方はいいのではないでしょうか。積立が厳しいときには、掛け金の拠出を一定期間ストップすることもできますし、最低金額5000円から、1000円単位で積立額も変更できますよ。

「保障を買う」という意味では非常に有益な「保険」

保険

最後は保険です。老後の資産であったり、教育用の学資保険であったりいろいろな種類があるので一概には言えませんが、経済的にゆとりが少なく、また子どもが小さいときに一定期間、「保障を買う」という意味では非常に有益だと思います。

例えばお父さんが会社員、お母さんが専業主婦、子どもが3歳という家庭の場合、お父さんが亡くなってしまったら経済的に生活や進路に一定の影響がでるかと思います。そんなときに死亡保険に加入していれば、積立ている途中であっても、保険金という形で、契約した額面どおりの死亡保険金が得られます。保障という形で経済的損失を補える機能はほかの資産商品にはありません。

上記は定期保険の一例ですが、今回のテーマの資産形成として保険で積立をする場合にはあくまでも長期積立が前提であって、途中解約で損してしまう可能性が非常に高いので注意しましょう。また、保険にも「生命保険料控除」といって、税制優遇のメリットがあるので上手に活用できるといいですね。

民間保険に入る前に確認したほうがいいのが、死亡保障にしても病気になったときの保障にしても、土台には公的保険があるという点です。老後の年金だけでなく、配偶者に万が一があった際に遺族に支払われる遺族年金や、一定の障害状態となった場合には障害年金があります。追加の保障が本当に必要なのかは精査したほうがいいですね。

まずはざっくりでいいので、ライフプランを作ってみましょう。自分や家族の年齢、何年後にどういうイベントがあるのか。今預貯金があって、いつまでにいくら必要なのか、など。そこから逆算すれば月々いくら預貯金や資産形成に回すかも見えてきます。

「いつまでに何が欲しいの?」「じゃあお小遣いからこれくらいを貯めておこうね」と、子どもと一緒に考えられたらいいですね。(水野さん)

教えてもらったのは
水野綾香さん

ファイナンシャルプランナー/金融企業広報
FPとしてマネーコラム執筆や講演などを実施。経済メディアNewsPicksの動画番組「TheUpdate」出演
https://www.facebook.com/ayaka.mizuno
ライター
Kikka

アラフォーのママライター。貯金ができない夫の代わりに老後の資金づくり担当をかってでる。「まずはやってみる」精神で投資歴10年。
Domani
ドマーニ / Domani

仕事をする女。そして母。ふたつの顔を持つ女性のためのファッション誌です。

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