入籍~挙式まで過去最長の8.5カ月、結婚式の「今」 2021年の総額平均292.3万、招待客平均42.8人
一方、招かれたゲストの気持ちにも目を向けてみよう。新郎新婦からすれば、コロナ禍で招待すること自体に迷いがあり、時には配慮し、あえて招待することをやめたゲストもいたかもしれない。
2020年4月~2021年3月に結婚式にゲストとして出席した人を対象に行った調査によると、親しい友人の結婚に対して「挙式、披露宴・ウェディングパーティーをしてほしい」と感じている人は半数以上に達した。「してほしくない」と感じている人は約10人に1人と、少数派だ。
では、実際に招待された結婚式についてはどのように感じたのだろうか。コロナ前に実施した結果と比較し、「出席して良かった」「感動した」という総合的な評価は最も高かった。
コロナを理由に参加を迷った人も、4人に3人は「出席してよかった」と、態度が変容している。具体的に内容を見ていくと、「仲間の大切さを感じた」や「新郎新婦との関係が深まった」などが増加し、改めて結婚式の場が「人間関係の再確認と強化」につながっていることがわかる。
これはリアルで会うことや人の距離感も制限される中、新郎新婦を中心に大切な人たちが集う意味をこれまで以上に感じた結果だろう。
さらには、「家族を持つことはいいことだと思った」という項目も増加していることも注目したい。不安定な世の中で安定的な関係性を構築したい気持ちは高まっている。その中で、家族のスタートである結婚式に触れること、特にコロナ禍であったことで、改めて家族という意味を考える機会にもなっているのだろう。
これからの結婚式は?
今後、結婚式はどう動いていくのだろうか。2021年度になり、実施する割合は少しずつ回復の兆しを見せている。招待客人数においても同様だ。
これは、コロナ禍においても、結婚式を実施したいと思う人の割合は変化していないことが大きいだろう。つまり、実施できる状況が戻ってくれば、実施する層が多くいるということだ。実際にコロナの収束を待っている人も一定数存在する。
先にも触れたとおり、コロナ禍は、多くの人にとって自身の人生を、そして人との関わりを見つめ直す機会となった。ウイズコロナ・アフターコロナの時代、結婚式は自身にとって大切な人とコミュニケーションをとり、絆をより深める場になっていくのではないだろうか。
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