入籍~挙式まで過去最長の8.5カ月、結婚式の「今」 2021年の総額平均292.3万、招待客平均42.8人

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そんな大切な人たちが集まる場となったウェディングパーティーだが、コロナ禍で新たなスタイルも広がりつつある。

まずはオンライン活用だ。「オンライン打ち合わせ」の体制を整えた結婚式場は多数。実際に約4割がオンライン打ち合わせを利用している。また、結婚式当日にも、一部のゲストが会場外からオンラインで参加できるように対応している式場もあり、利用した割合も約15%となっている。

遠方に住む人、高齢の祖父母、基礎疾患を持つ人などはもちろん、どうしても招待人数を制限しなければならない場合は、状況も考慮しながらリアルとオンラインをハイブリッドで活用していた。

とはいえ、リアルでの実施の価値は依然強く、「できるだけリアルで」といった声も多いが、今後、準備や当日、さらにはご祝儀や招待状をオンライン上でやりとりするなど、さまざまな場面でオンラインを効果的に活用するシーンが増え、広がる可能性は高い。

ウェディングイベントが多様化

次に、ウェディングイベントの多様化、複合化だ。コロナ禍では、披露宴以外にも、食事会やカジュアルなウェディングパーティー、さらにはウェディングフォトやエンゲージメントフォト(普段着で2人の思いでの場所などで撮影する記念写真)の撮影も広がっている。

また、それらのイベントは、挙式、披露宴などと並行して実施する傾向も見られ、感染の拡大・縮小が繰り返される中、「今できる」形を模索した結果、ウェディングイベントを複数組み合わせて実施している様子が推察される。

さらには、コロナ対策の工夫がなされた結果、新しいウェディングイベントのスタイルも広がりをみせている。一例を挙げてみよう。「親族」「友人」などコミュニティーごとに分けた「二部制」スタイル。これは、1回当たりの人数を制限することで感染対策にもなり、さらにコミュニティーごとにじっくり時間を使える効果もある。

ほかにも、庭など屋外でパーティーを実施するカップルが増加したり、あるいは親しい人たちだけを招いて、一緒に宿泊を伴ったスタイルが生まれたりするなど、形式は柔軟に広がっている。さらに、披露宴ができないケースでは、従来披露宴で行われていた「新郎新婦からの手紙」などを挙式の中に入れ込んだ例も見られた。

屋外での結婚式(写真:ゼクシィ/リクルート)

また、感染対策をハレの場に適応させるように、パーテーションにメッセージが書けるような工夫や、テーブルを回るときに各ゲストに消毒をして回る演出など、式場側もコロナ禍でさまざまな工夫をしながらある種の進化をみせている。

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