高い買い物ほど「直感で」決めたほうがいい理由 逆に安い買い物は熟慮し買うほうが後悔しない

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高い買い物をするときには、あまり悩まず、直感的に自分がピンときたものをそのまま選んだほうがよいそうです。それはなぜでしょうか? (写真:buritora/PIXTA)
心理学という学問の研究対象は、私たち人間です。
心理学で明らかにされている法則や公式のようなものは、身近なケースとして「ああ、そういうことってよくあるよな」「なるほど、だから私はよく間違いをしちゃうのか」と、体験的に理解できるものが少なくありません。
人と社会の本質をつかむ 心理学』は、そんな心理学の基礎から発展までを学べる1冊です。本稿では同書より一部を抜粋しお届けします。

災害時にパニックが起きるときと、起きないとき

自然災害や大事故が起きたとき、その場に居合わせる人たちは、みなパニックになってしまうと考えられています。

けれども、実際には、そんなにパニックは起きません。災害に巻き込まれても、わりと理性的で、冷静に行動するようです。

アメリカで同時多発テロ事件が起きたとき、旅客機が突っ込んだ世界貿易センタービル内部で働く人たちは、あまりパニックを起こさなかったと言われています。静かに列を作って非常階段を粛々と降りていったという証言もあります。

では、どういうときにパニックが起きるのかというと、どれくらい時間的に切羽詰まっているか、ということが関係しています。時間的に余裕があると、人は落ち着いていられるのです。

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