古宮氏からは、ななつ星開発に関する裏話も明かされた。運輸部長時代、当時社長だった唐池恒二相談役から九州を周遊する豪華列車のアイデアを打診されたときは、反対したという。「1人1日1万円として定員30人なら1日30万円。1年で1億円。車両価格が20億円だとしたらとても採算が取れない」。
しかし、その後、唐池氏からななつ星のプロジェクトリーダーに指名され、開発の指揮を執る。水戸岡氏らと海外の豪華列車について研究を重ねるうちに、「料金が高くても価値があれば受け入れられるはず」と確信した。その読みは当たった。
2013年の第1期は、3泊4日コースの料金は2人1室のスイートで1人38万円。これでも十分高額だが、高い人気を背景に、サービスを充実したうえで値上げ。直近の2022年3〜6月出発分は同83万〜85万5000円となった。
コンセプトは「D」と「S」をつねに意識
JR九州は同社の観光列車を「D&S列車」と呼んでいる。Dはデザイン(Design)、Sはストーリー(Story)の頭文字。水戸岡氏の手による車両デザインと沿線に伝わる歴史や伝説などのストーリーを指し、デザインと物語のある列車という意味を込めている。
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