新ななつ星&ふたつ星、JR九州「新社長」の鉄道戦略 過去の成功体験積み重ね、新幹線と一部リンク
西九州新幹線「かもめ」が運行開始する9月23日は、在来線でも新たな観光列車が登場する。「ふたつ星4047(よんまるよんなな)」である。
この列車のシンボルマークは文字通り2つの星。JR九州の豪華観光列車が九州7県を周遊することから「ななつ星in九州」と名付けられたように、新たな観光列車は佐賀、長崎の2県を走ることからふたつ星と命名された。昨年11月に公表された車両デザインでは、先頭車両の頭の部分に2つ重ねられた星形マークを戴いているのが人目を引く。
最初の案は「えびす様」?
4月6日、JR九州の小倉総合車両センターで「改造キックオフセレモニー」が開催され、車両改造や営業・サービスに携わるJR九州の社員たちが出席した。車両の概要説明に続き、4月からJR九州を率いることになった古宮洋二社長が挨拶に立ち、車両コンセプト決定の舞台裏を明かした。
「最初は、えびす様というアイデアがあった」と古宮社長。えびすは七福神の1柱であり、福をもたらす神であると同時に海の神様としても知られる。「でもえびす様は全国どこにでもいる。やっぱり、西九州エリアの名所をコンセプトにしないといけない」。
西九州新幹線は有明海と大村湾という2つの海に挟まれおり、在来線も長崎本線は有明海沿い、大村線は大村湾沿いを走る。そこで、西九州の海をめぐる列車というコンセプトとして、午前は武雄温泉から長崎本線経由で長崎へ、午後は長崎から大村線経由で武雄温泉へと向かう、往路と復路が異なるルートを走るというアイデアが採用された。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら