知らないとヤバい!カラオケの劇的な変化 なぜ新曲が歌われなくなったのか

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いずれにせよ、カラオケは年々、「古い曲が好まれる」傾向になってきていた。よく考えるにこれは当たり前かもしれない。たとえば、大きな書店の棚を思い起 こせば、ロングセラーの定番本は安定的に取りそろえられている。新しい奇をてらった書籍よりも古典のほうが、はるかにこれからも生き残る可能性が高いの だ。

2014年は「アナ雪」と「AKB」が産業を救った

2004年からの「古さ指数推移」を表したグラフ。(年毎のカラオケトップ5の「古さ指数」を合算し5で割って算出)

ところが2014年はこの古さ指数に変化が見られた。もしかすると新曲文化復活の兆しの年となるかもしれない。

グラフを見て欲しい。2014年は古さ指数が大きく下落している。なぜだろうか。

あの有名な2つのヒット曲が答えとなる。オリコン2014年カラオケヒットランキング1位は「レット・イット・ゴー~ありのままで~」。2014年3月に松たか子さんバージョンが発表されており、ひさびさの古さ指数「0」の曲が登場した。2位はAKB48の「恋するフォーチュンクッキー」であり、同曲は2013年8月発売だから、古さ指数は「1」だ。

2014年は、珍しく新曲が席巻したといわれた。なるほど確かにカラオケランキングから、この古さ指数なる尺度を創作してみても、その傾向がみてとれる。もちろん、古い曲が歌われるのは悪しき傾向だと言いたいわけではない。ただ、新曲が人気を博し、新陳代謝をもたらしたほうが業界にとっていいに違いない。

この流れは続くだろうか。それが人々の琴線に触れ、心に浸透していくだろうか。2014年が「たまたま」だったのか、あるいは新曲トレンドが続くか。筆者には2015年がカギを握るように思えてならない。もちろん、アーティストからすると「ありのまま」に曲を発表するしかないのだけれど。

坂口 孝則 未来調達研究所

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さかぐち・たかのり / Takanori Sakaguchi

大阪大学経済学部卒。電機メーカーや自動車メーカーで調達・購買業務に従事。調達・購買業務コンサルタント、研修講師、講演家。製品原価・コスト分野の分析が専門。代表的な著作に「調達・購買の教科書」「調達力・購買力の基礎を身につける本」(日刊工業新聞社)、「営業と詐欺のあいだ」(幻冬舎)等がある。最新著は「買い負ける日本」(幻冬舎)。

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