「ルールを減らしたほうが生産性は上がる」 <動画>チームラボの組織マネジメント

✎ 1〜 ✎ 9 ✎ 10 ✎ 11 ✎ 最新
拡大
縮小
(音量にご注意ください)
チームラボ代表取締役社長・猪子寿之。1977年、徳島市出身。2001年東京大学工学部計数工学科卒業と同時にチームラボ創業。大学では確率・統計モデルを、大学院では自然言語処理とアートを研究。組織の代表であり、クリエーター。各種メディアに登場する論客でもある。http://www.team-lab.com/

前編でお伝えしたように、世界のアートシーンから評価され、ニューヨーク、シンガポール、台湾などで、展示を成功させているチームラボ。最先端の作品を作り上げる個性的なクリエーターたちを、代表の猪子寿之氏はどのような組織マネジメントでまとめているのか。

通常、生産性・品質を高めるためには、業務を細分化し、従業員に役割を与える。ルールを作ることで従業員の目的が明確になる側面もあるし、そのルールは従業員の評価を計測するものさしにもつながる。業種にもよるが、多くの企業の場合、それを良しとしている。

だが、猪子氏の考えは違う。

「人間は本来生産的で創造性あふれる生き物なんだから、ルールをいかになくして、組織が成立するかを考えるべき」

「ノマドをしない」という合理的判断

チームラボのマーケティングディレクター・中村洋太氏はこんな具体例を話す。

「途中までできあがった作品を見て、『何か違う』『面白くない』って思うことがあるんですよ。やり直すと時間がかかる。土日がなくなる。でも、『(自分は)こっちのほうが面白いと思っちゃってる!』ってなると、みんなやるんですよ」

猪子氏は「人間は生産的」と言うが、特にチームラボのスタッフはその傾向が顕著なようだ。「面白い」と思うことを形にしないことには満足できない。

だが、「ルールは減らすべき」とする一方で、自由な働き方として新しく認知されつつある「ノマド」や「在宅ワーク」は取り入れていない。顔を突き合わせて仕事をすることが「合理的な判断」(猪子氏)の結果だと言う。一体どういうことなのか。

スタートアップチャンネル企画チーム

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

東洋経済オンライン編集部をはじめとする、東洋経済デジタルメディア局等の若手スタッフで構成。スタートアップチャンネルは、起業家を応援するための特別企画で、企業・団体の協賛により運営しています。

この著者の記事一覧はこちら
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT