新たな冬の風物詩、焼き牡蠣ブームの裏側 「牡蠣小屋」が日本各地で熱気を帯びる

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同じく牡蠣の産地として人気が高いのが、北海道だ。特に道東の厚岸は日本で唯一、1年中出荷できる地。水温が低いために牡蛎の成長が遅く、本州以南の水温が高い地域に比べてゆっくりじっくり育つ。

また長い時間、栄養を取り続けることで大きく成育するが、逆に「低温で成長が遅くなる」という性質を利用して養殖の時期をコントロールできるので、1年中出荷することが可能だ。1月8日に東京・御茶ノ水にオープンしたばかりの「オイスターバー&グリル ANCORA」では、この厚岸産をはじめ昆布森など北海道各地の牡蠣が揃い、堪能できる。

人気は「食べ放題」から「セット」へ

そんな牡蠣小屋をはじめとした今年の牡蠣ブームだが、提供スタイルも昨年とは違った方向へとシフトしつつある。というのは以前の焼き牡蠣は90分3000円などの「食べ放題」が注目されていたが、今年はそれよりも一定の量がお得に味わえる「セット」が人気だ。

まさに海のミルクと呼ばれる牡蠣は焼けば熱々も美味

というのは、牡蠣小屋はBBQスタイルゆえ、牡蠣以外の海産物や肉類なども焼くことが可能。様々な食材を味わいたいというニーズが特に強いといえる。

牡蠣は豊富な栄養素を含み、肝機能を強化するなど利点がある一方で、ごく稀に食あたりなどを引き起こすことも。安全な産地の生牡蠣、もしくはそれらをよく加熱して味わうのが最善だ。

テントやビニールシートで囲っただけの牡蠣小屋は、時に冬の寒さがこたえることもあるかもしれないが、その非日常の空間がかえって楽しく、自ら焼き上げるまでの臨場感すらおいしさに拍車をかけるのが、人気の秘密かもしれない。集客に苦戦している居酒屋やファミリーレストラン、ファーストフードなど、画一的なチェーン形態の外食店とは対照的といえるだろう。

はんつ遠藤 フードジャーナリスト

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はんつえんどう / Hantsu Endo

1966年東京都葛飾区生まれ。東京在住。早稲田大学教育学部卒業。海外旅行雑誌のライターを経て、テレビや雑誌、書籍などでの飲食店紹介や、飲食店プロデュースなどを行うフードジャーナリストに。ライターとして執筆、カメラマンとして撮影の両方を1人でこなし、取材軒数は8000軒を超える。『週刊大衆』「JAL(Web)」などに連載中。また近年は料理研究家としてTVラジオ雑 誌などで創作レシピを紹介している。著書は『はんつ遠藤のうどんマップ東京・神奈川・埼玉・千葉』『おうちラーメン かんたんレシピ30』『おうち丼ぶり かんたんレシピ30』『全国ご当地やきとり紀行』(以上、幹書房)など。

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