アマゾンが頼る「物流の黒子」が同業を買う必然 アマゾンとのパイプ強化を狙うがリスクも

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ともに「アマゾン銘柄」と位置づけられる物流企業の丸和運輸機関がファイズHDを子会社化へ。どんな思惑を秘めているのか。

アマゾンの物流を請け負う企業の間で、新たな統合の動きが出てきている(撮影:尾形文繁)

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EC(ネット通販)の巨人、アマゾン。その物流を支える黒子企業の間で、異色の統合が行われる見通しとなった。

2月18日、3PL(物流の一括受託)を手がける埼玉地盤の丸和運輸機関は、大阪の中堅物流会社・ファイズホールディングス(HD)をTOB(株式公開買い付け)で子会社化すると発表した。3月22日までに株式の60%を上限に、1株670円で買い付ける。今回のTOBで丸和運輸機関は約43億円を投じるという。

ファイズHDは、京都の人材派遣会社であるヴィ企画の3PL部門が独立するかたちで2013年に設立された。アマゾンを主要顧客とした倉庫内作業の代行などで事業を拡大し、株式市場では典型的な「アマゾン関連銘柄」に位置づけられている。

現在もアマゾンから、埼玉県川口市や千葉県流山市などにある大型物流センターでの運営業務を中心に受託している。ファイズHDの前期売上高129億円のうち、実に7割弱がアマゾンジャパン向けの売り上げだ。

“上流”でアマゾンと取引広げたい

丸和運輸機関が買収で狙うのは、まさにそうした物流センター関連の領域におけるアマゾンとのパイプの強化だ。

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