4年前の法人向け値上げから一転、ヤマトの価格攻勢が続く。勢いづく中である懸念が見え隠れする。
EC物流の拡大で勢いづくヤマト運輸が、新たな一手を繰り出した。
10月5日、国内EC(ネット通販)最大手のアマゾンジャパンは、ヤマトと共同で自社ECモールの出店者向けの配送サービスを開始すると発表した。年内をメドにサービスを始める予定で、アマゾンジャパンの永妻玲子セラーサービス事業本部長は「出店者の配送コスト削減につながるような価格設定にした」と安さをアピールしている。
主なターゲットは、商品を自社出荷する中小規模の出店者だ。アマゾンのECモールに出店する事業者はおよそ16万社。アマゾンは直販ビジネスでは自前物流の拡大を進めているが、出店者の多くは宅配大手3社に配送を委託している。ヤマトとしては顧客拡大の余地があるとみたわけだ。
新たな配送サービスは、前月の出荷量に応じて割引額が増える。例えば、前月に500個以上の荷物を出荷した場合、60サイズの荷物を436円、小型荷物の「ネコポス」を174円で配送できる(いずれも同一エリア内の配送料)。
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