“ヤマトと心中"ヤフーのEC責任者が激白 物流強化でアマゾン、楽天を追撃

印刷
A
A

ネット通販ではアマゾン、楽天の後塵を拝しているヤフー。ヤマト運輸との連携を深める狙いはどこにあるのか。

2013年に出店料をゼロにするなどソフトバンクグループはECの急拡大を狙ってアクセルを踏み込んだ。写真は2013年10月のソフトバンクの決算説明会(撮影:尾形文繁)

特集「EC物流狂騒曲」の他の記事を読む

EC(ネット通販)モール「Yahoo!ショッピング」や「PayPayモール」を展開するヤフー。アマゾン、楽天の後塵を拝し、業界内では「万年3番手」と呼ばれる。
そうした中、2020年3月に親会社Zホールディングスが、宅配便首位のヤマト運輸を擁するヤマトホールディングスと業務提携。ヤフーはヤマトとの共同で商品の在庫管理なども含め、受注から宅配までを一括で請け負う「フルフィルメントサービス」を提供している。
2021年3月には同サービスをリニューアルし、全国一律の格安配送で出店者の利用拡大を目指す。ヤマトとの連携強化の狙いは何か。ヤフーでEC事業を統括する畑中基・コマースカンパニー執行役員ショッピング統括本部長を直撃した。

 

――なぜ今、EC物流を強化しているのですか。

もちろん物流の重要性はわかっており、かなり前から議論を重ねている。

残念ながらヤフーはECで業界3位。しかも、競合との差は大きく圧倒的な3番手だ。競合に追いつくためには、まず品揃えの強化が必要だった。これが出店料と売り上げロイヤルティを無料化した2013年の「eコマース革命」につながる。出店者の数が増えたことで、「Yahoo!ショッピング」と「PayPayモール」には、合わせて約4億商品が掲載されている。

そして、大規模なポイント還元やセールによる割引でお得感をアピールし、ユーザーの定着を図った。ユーザーから好評だった直近の「超PayPay祭」は、とにかくオペレーションが大変だった。出荷量の拡大から物流オペレーションの負荷が増しているのは、どの出店者にも共通する課題だ。

次ページ大手と組んだほうがメリット
関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
トヨタ国内販売幹部が交代、増える受注残に危機感
トヨタ国内販売幹部が交代、増える受注残に危機感
ウマ娘ヒットの裏で「スマホゲーム」が深める苦境
ウマ娘ヒットの裏で「スマホゲーム」が深める苦境
ニトリ、家具の王者が「家電攻略」に動き出す必然
ニトリ、家具の王者が「家電攻略」に動き出す必然
パナソニック「指定価格」導入に揺れる家電量販店
パナソニック「指定価格」導入に揺れる家電量販店
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
特集インデックス
EC物流狂騒曲
ヤフーの出店者が驚いたヤマトの格安配送
破格の配送料金に中小の物流業者は困惑
ヤマトの「サクセスストーリー」に残る懸念
過去最高益を更新し自信を深める
“ヤマトと心中"ヤフーのEC責任者が激白
物流強化でアマゾン、楽天を追撃
楽天とのタッグに透ける日本郵便の焦り
「万年3番手」を返上できるか
アマゾン「物流のドン」退任が招く波紋
物流の自前化で「脱ヤマト依存」が加速
楽天、物流事業で浮上した運送会社との訴訟問題
自前物流網の強化を急いだが、またも空振りに
ヤマト独走に待った!佐川・日本郵便連合の勝算
協業の狙いはクール便の配送以外にもある
「脱・大手」の兆し?新興サービス相次ぐ宅配大混戦
3PL大手や中小運送会社が独自配送網を構築
M&Aを連発!「物流の革命児」が宅配強化の思惑
中小運送会社も続々買収、業界再編で台風の目
全国データでわかる「宅配争奪戦」の現在地
愛知は軽貨物の事業者が4年で5割近く増加
アマゾンで格安配送、ヤマトの攻勢が止まらない
同業他社からは「いずれ限界が来る」との声も
再配達防ぐ!マンション「置き配問題」解決の鍵
デベロッパーや、宅配大手、アマゾンも熱視線
メルカリが「物流」で猛攻、新会社立ち上げの必然
業界のベテランを幹部に招聘、配送代行にも本腰
「物流を科学する」メルカリ新会社キーマンの野望
ヤマト・アマゾン出身、業界のベテランに直撃
アマゾンが頼る「物流の黒子」が同業を買う必然
アマゾンとのパイプ強化を狙うがリスクも
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
有料会員登録のご案内