復活の丸亀製麺、高単価品が全国CMでヒット

今後は継続的な商品開発力が課題に

思い切って590円をつけた「肉盛りうどん」

そこでトリドールは、一番の書き入れ時の夏場に大胆なフェアに打って出る。9月24日までの期間限定で、夏のスタミナ新メニュー「肉盛りうどん」を並590円で販売し、同時にCMキャラクターとしてタレントの武井壮を起用。武井壮が「ヤバい」というフレーズを連発して、ボリュームなど商品の魅力を伝えるテレビCMを8月の1カ月間、全国でオンエアした。

丸亀製麺にとって、500円強の平均客単価を上回る高単価、高バリューの単品商品の導入も、また全国CMも初めてという異例のフェアだったが、これが大当たりした。8月の既存店売上高は前年同月比で15.7%増と急回復。

その後10月、12月にも高単価の新メニュー「タル鶏天ぶっかけうどん」「知床いくらうどん」に合わせて、同じく武井壮を用いた全国CMの第2弾「すぎる」篇、第3弾「いくらなんでも」篇を投入。このフェアも連続ヒットを飛ばし、これまでの悪い流れを完全に断ち切った。

客単価も前年同月比で100%超と堅調を持続しているが、とりわけ顕著なのが客数の増加だ。「全国CMが新規顧客の獲得に加えて、既存のお客様の来店頻度を高めているのではないか」(トリドールの経営企画室)としている。

CMは費用が高くても、効果も絶大だった

トリドールの粟田貴也社長にとっても、全国テレビCMの実施は一大決心だったようだ。

2014年11月に開催した上期(2014年4~9月)決算説明会の席上、粟田社長は胸の内を明かしている。「最初は本当に悩んだ。全国CMをやったことがなかったので、これだけの金額をかけていいのか」。会社は実額を公表していないが、トリドールがCMに投じた広告宣伝費は8月の1カ月だけで3億円を超えたとみられる。

だが、粟田社長が「やってみると何倍もの効果があった」と語ったとおり、フェア実施の見返りは、利益面でも絶大だった。上期の営業利益は39.9億円と、増収でCM費用と「肉盛りうどん」の高い原価を軽く吸収し、計画を10億円も上回った。フェア実施前までの売り上げは計画を下回って推移していただけに、上振れ分は、ほぼ丸々夏のフェアの効果と考えてよいだろう。

1月下旬まで販売する「知床いくらうどん」もヒット中

トリドールは同時に通期の営業利益計画を72億円へとちょうど10億円だけ増額修正したが、下期に入っても、「タル鶏天ぶっかけうどん」「知床いくらうどん」とヒットが続いているだけに、増額後の通期計画もかなり保守的といえそうだ。

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