復活の丸亀製麺、高単価品が全国CMでヒット 今後は継続的な商品開発力が課題に
CMをきっかけに伸び悩んでいた売り上げが勢いを取り戻す――。讃岐うどん専門店の「丸亀製麺」がタレントの武井壮さんを起用したCMはそのもっとも新しい例かもしれない。
丸亀製麺を運営会社するトリドールが1月7日に発表した2014年12月の既存店売上高は、客数が前年同月比で6.8%増、客単価も3.7%増と伸びて、売上高は10.8%と2ケタ増となった。昨年8月以来、5カ月連続で2ケタ増ペースを維持する好調ぶりだ。
低価格セルフ式うどんの丸亀製麺は毎年100店舗を超えるスピード出店で、一躍うどんブームを作り出した。運営会社のトリドールは06年2月に株式を上場。上場前の05年3月期には売上高51億円、営業利益2.9億円に過ぎなかった業容は、13年3月期には売上高709億円、営業利益70.4億円にまで急拡大した。
「高単価×全国CM」で勝負に出た
ところが、店舗数が700を超えた前14年3月期に入ると、既存店売り上げの鈍化が目立つようになる。自社店舗の商圏同士が重なり合って共食いを起こす「自社競合」の影響が大きくなってきたためだ。また13年5月に発生した「ざるうどん」の「ざる」裏の衛生問題、14年2月の大雪がそれぞれ一時的にせよ客足に響いた。売り上げの伸び悩みに経費増も加わり、14年3月期の営業利益は50億円と大きく反落。今期に入っても、14年4月~6月の既存店の月次売上高は前年同月比8.3%減、4.2%減、6.8%減と前年同月を大きく割り込む状態が続いていた。
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