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街再生に必要な場の魅力 必ずしも不便=不人気とは限らない

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借りたい・買いたい人が多い地域もある。持ち主の意識改革が必要だ。

長野市の善光寺門前では郷土の名産や民芸品に触れることができる(筆者撮影)

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空き家対策特別措置法が施行された2015年以降、空き家は活用しやすくなっており、実際に活用も進んでいる。その背景には2つの側面がある。

1つは法的な面。17年の不動産特定共同事業法の改正で、クラウドファンディングで資金を集め、街の小規模な空き家を再生するのが可能になった。19年の建築基準法の改正では、用途変更に伴う確認申請の面積が倍に拡大、既存建築を改修しやすくなっている。

もう1つは意識的な面だ。地方創生や地域活性化のため、空き家を使おうという意識が共有され、地方には再生のチャンスが生まれた。コロナ禍を受けて、二拠点居住や田舎暮らしを始めるなど、使い方も多様化している。

とはいえ、どんな空き家、空き地でも、活用できるわけではなく、ハードルもいくつか残る。

まず単純に貸したくない、売りたくないという気持ちが、まだまだ根強いこと。家は家族が住み継ぐもので、貸す、売るという発想がないのだ。移住者に人気の徳島県神山町や広島県尾道市などでは、つねに空き家を借りたい人が貸したい人以上にいる。

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