[自動車立国・日本 生き残る3条件]
1. 自動車業界「脱炭素」のメインは、やはりEVを選択すべきだ
2. EVを急速充電する際の負荷分散と電源の脱炭素化に対応
3.「V2G」で再エネ導入を拡大し、電源の脱炭素化を後押しせよ
電気自動車(EV)が脱炭素のための最善策と覚悟を決めつつある欧米勢に対し、さまざまな選択肢を重視するのが日本勢、さらにいえばトヨタ自動車だ。相対的にEVに慎重である。
確かにEVはまだ課題が多い。同じような商品性のガソリン車やハイブリッド車(HV)に比べると価格は高く、航続距離や充電時間、充電インフラにも不便がある。電池の安全性にも懸念が残るし、使用する電力の発電方法次第ではCO2ゼロではない。電源構成の約7割を火力発電に依存する日本のような地域なら、EVよりもHVのほうが当面はCO2削減効果を得られる可能性が高い。
しかし、それはあくまでも現時点の話。EVの性能とコスト、安全性は着実に進化している。他方、地方ではガソリンスタンド不足が顕在化。自動車の電動化が進めばスタンド経営の厳しさは増す。自宅で充電できるEVが利便性で逆転する日も近づいていく。
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