EC出店者向け物流代行サービスで破格の配送料を提示。ともにアマゾンの厚い壁に挑む。
アマゾン、楽天グループの後塵を拝し国内EC(ネット通販)市場で長年3位のヤフーが、物流機能の強化に乗り出した。
昨年3月に親会社のZホールディングス(以下ZHD)は、ヤマトホールディングス(YHD)と業務提携で基本合意したと発表。同6月から「ヤフーショッピング」「PayPayモール」の出店者向けに、YHDが商品の倉庫保管を含めた物流業務を一括で請け負う「フルフィルメントサービス」と、配送業務をメインに請け負う「ピック&デリバリーサービス」を提供する取り組みを始めた。
出店店舗はこれらを利用することで出荷作業の負担が減り、物流にかかるコストを削減できる。フルフィルメントサービスを利用した場合、店舗が定休日でも商品の出荷が可能となるため、受注から出荷までの時間が短縮され、翌日配達の件数を増やせるという。
ヤマト運輸はヤフーとの提携に合わせ、「EAZY(イージー)」と呼ばれるEC専用の配送サービスも開発。玄関ドア前への「置き配」や宅配ボックスなど非対面の受け取りを消費者が選べる。配達の直前まで何度も受け取り方法を変更できたり、置き配時に配達完了通知と写真がメール配信されたりする機能もある。ヤマトは配送効率を上げるため、自社のドライバーは使わず外部の運送パートナーに委託する。
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