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店舗受け取りに振り切る 宅配を使わないワークマン

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全国に900店以上を張り巡らせる強力な店舗網を武器に、ECの巨人の隙を突く。

店舗受け取りの場合、フランチャイズ加盟店側の売り上げになる(撮影:尾形文繁)

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自前の物流倉庫や配送網を持つ小売りの巨人、アマゾンとどう戦うのか。高機能・低価格の作業服・アウトドアウェア販売を手がけるワークマンが選んだのは、自宅など指定住所まで商品を届ける宅配型のEC(ネット通販)を縮小し、店舗受け取りに振り切るという戦略だ。

ワークマンが自社サイトでECを開始したのは2013年4月。EC需要の取り込みを狙い、14年10月から楽天市場にも出店した。しかし、自社ECが大きく伸びたほか、ドライバー不足をきっかけに17年、ヤマト運輸など宅配大手が荷物の総量規制と運賃値上げに踏み切る「宅配クライシス」が発生。店舗に送料無料が原則義務づけられたことも負担となったようで、20年2月に楽天市場からは撤退した。ワークマンの土屋哲雄専務は、「楽天への出店には合理性がないと気づいた。ECモールに店を出して宅配業者に依存することが、大きなリスクだと認識した」と振り返る。

店舗受け取りは7割

代わりに選んだのが、全国に919店舗(21年7月末現在)もある店舗網の活用だった。オンライン注文した商品を店頭やドライブスルーなど自宅以外で受け取る「クリック&コレクト」と呼ばれる手法にシフト。ワークマンのECストアでは店舗受け取り(送料無料)と配送(合計金額1万円以上で送料無料)の2つの受け取り方法があるが、顧客が店舗受け取りを選ぶ割合は7割に及ぶ。

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