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「アマゾン化」した世界に待っているもの 寡占化が進めばさまざまな負の影響も

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あまたの競合を退け、圧倒的な支配力を獲得した。ただ、消費者や社員の幸せは保証されていない。

米国で行われた労組結成の投票で賛成を呼びかける従業員たち。アマゾン側の圧力があったとして、当局者は再投票を勧告している(ロイター/アフロ)

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「アマゾン独占禁止のパラドックス(Amazon's Antitrust Paradox)」。2017年に米イェール大学法科大学院の学術誌で発表されたこの論文は、日に日に支配力を高めるアマゾンに対する社会の見方を一変させた。

21世紀における商業界の巨人がなぜ、反トラスト法(独占禁止法)の網をくぐり抜けたのか。その点についてこの論文は、既存の法的枠組みが「価格の安さなど消費者の利益にとらわれすぎているからだ」と指摘した。自ら商品を仕入れて出店者も募るプラットフォーム型ビジネスは、利益より成長することが投資家から評価されるため、仮に不当な廉売があってもとがめを受けにくいからだ。

アマゾンはプラットフォーム上で自らルールをつくり運営しているため、ライバルを弱体化させることもできるという。実際に昨年4月には、アマゾンが出店事業者のデータを活用し、その事業者と競合するプライベートブランド(PB)商品を開発していたことが米国で報じられている。

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