EC市場の競争に欠かせない物流網の構築で、苦戦を強いられてきたのが楽天グループだ。2010年に設立した物流子会社・楽天物流は、債務超過に陥り14年に解散した。その後、18年7月には注文から配送まで一気通貫で管理する「ワンデリバリー」構想に2000億円を投じると発表したが、効果は限定的に終わっている。
中でも目玉だったワンデリバリーは、出店者向けに商品の保管から出荷までを代行する「楽天スーパーロジスティクス」(12年開始)の拠点整備と、ラストワンマイルの独自配送網「楽天エクスプレス」(16年開始)の強化を目指した。ワンデリバリーの開始に当たり、三木谷浩史会長兼社長が、配送料の値上げを進めるヤマト運輸と日本郵政を名指しして批判したことも話題を呼んだ。
ただスーパーロジスティクスについては、「形状の異なる荷物をまとめて保管しているため、梱包作業の効率が低い」(EC支援会社幹部)との指摘が少なくない。結果的に、「セールのたびに配送遅延が起こる」との不満が出店者の間で蓄積しており、全国にある倉庫の利用者は楽天市場全体の出店者のうち2〜3割とされる。

訴訟検討の配送会社も
エクスプレスに至っては、今年5月に突如サービス自体が終了した。複数の物流会社幹部によれば、「配送する物量が足りずコストもかさみ、赤字状態が続いていた」という。
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