コロナ禍で資産の運用方法はどう変わったか。富裕層の実像を座談会で明らかにする。
膨大な資産をどう運用しているのか、普段はどのような生活を送っているのか。日頃、富裕層の資産運用や税務についての相談を受けている3人に、「富裕層の知られざる実態」を聞いた。
──富裕層の資産運用はコロナ禍でどう変わりましたか?
A 新型コロナウイルスの脅威がはっきりし始めたとき、「資産価格はいずれ上がる」と理解して投資を増やした人が多かった。各国中央銀行の資金の流れを見ていて、昨年3月ぐらいの価格が下がったときにしっかり買っていた。日本株より欧米株に投資した人が多い。
C 数億円から数百億円の資産を持つ富裕層の税務相談を受けているが、10億円超の資産がある人たちは守りが中心。コロナ禍になってもあまり変化はなかった。「外部の運用アドバイザーから『絶好の買い場だから買ったほうがいい』と助言された」という人は多かったが、そこで動いた人はあまりいなかった。
B 仮想通貨で運用している人たちは、コロナ禍になって、かなり盛り上がった。金融緩和で一段と行き場のなくなったお金の運用先として、機関投資家も仮想通貨関連に資金を投じるようになった。直接買うことはなくても投資信託のようなビークルを通じて仮想通貨を買ってくる。米JPモルガン・チェースなど大手金融機関のアナリストがリポートを出すようになったことも一因だ。仮想通貨に流れ込む資金が増し、ビットコインなど史上最高値を更新するものが増え、活況だった。
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