究極のハイリスク・ハイリターン投資である未上場株投資。個人投資家にも門戸が開かれつつある。
東京・六本木にひっそりとした会員制のバーがある。このバーにひそかに集まっているのは、自ら事業を立ち上げ、株式の新規公開(IPO)にまでこぎ着けた“IPO長者”たちだ。
彼らが時折集うのは、後輩起業家たちが立ち上げたスタートアップ企業の情報を交換するためだ。IPO長者たちはこうしたつながりの中で得た情報を基に、スタートアップなどの未上場企業に投資をしているのだ。
富裕層が未上場企業に資金を投じる背景には、「今後10年を考えると、上場株式や債券への投資だけでは、今までのような高いリターンを期待できない」(野村証券の和田一登・商品企画部投信企画課長)という事情がある。
未上場企業への投資は究極のハイリスク・ハイリターン投資だ。というのも、ベンチャー企業への出資では「10社投資しても、そのうち1社のビジネスが成功するかどうか」といわれているからだ。
事業が失敗して投資先が倒産すれば、投じた資金がまったく戻ってこないおそれもあり、上場企業や債券への投資とは比較にならないほどリスクが高い。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録いただくと、有料会員限定記事を含むすべての記事と、『週刊東洋経済』電子版をお読みいただけます。
- 有料会員限定記事を含むすべての記事が読める
- 『週刊東洋経済』電子版の最新号とバックナンバーが読み放題
- 有料会員限定メールマガジンをお届け
- 各種イベント・セミナーご優待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら