一般人からはうかがい知れない富裕層たちの「ブーム」をのぞいてみた。

富裕層は絵画に向かう。最近は新興国のトップアーティストが人気だ(アフロ)
東京都港区のビルに、1軒のクリニックがある。一見するとどこにでもある普通のクリニックだが、最先端の医療を提供するとうたっていて、富裕層の関心を集めている。
ある会社経営者は、そんなクリニックのベッドで横になり、口を大きく開けていた。口内の組織から幹細胞を抽出するためだ。
幹細胞とは、分裂して自分と同じ細胞をつくり出す能力と、別の種類の細胞に分化する能力を持ち、際限なく増殖できる細胞だ。
クリニックでは、そうした能力を持つ幹細胞を培養して増やした後、数回にわたって点滴で体内に注入。幹細胞治療による「再生医療」を扱っている。
その効果として、「病気が進行した状態であれば、治療に有効な効果が期待でき、まだ病気にかかっていなければ健康維持への効果が期待できる。肉体だけでなく、精神的にも満たされた健康状態でいることができる」とうたう。
そして、治療を受けた人たちから、「体調がよくなった」「寝起きがよくなった」「足腰が痛くなくなった」といった声が寄せられていると紹介している。
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