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南北関係の打開に東京五輪利用の下心 リスクシナリオ5|朝鮮半島との外交関係

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10月10日の閲兵式での金正恩委員長。対外環境が厳しい中、自力更生を続ける(KNS/KCNA/AFP/アフロ)

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米中対立が深まる中で、中国との距離が近い北朝鮮が静かだ。米大統領選後も、米国に関する発言が聞こえてこない。「不思議なほど仲がいい」と称されたトランプ大統領の再選が成らず、北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)・朝鮮労働党委員長は不満なのか。「バイデン氏当選が気に入らず、口にするのもいまいましいのだろう」(北京の北朝鮮関係者)という指摘は案外、本質をついているのかもしれない。

とはいえ北朝鮮は今、国内が慌ただしい時期を迎えている。朝鮮労働党大会の2021年1月中の開催を宣言した金委員長は、国家的イベントの準備に余念がないためだ。それゆえ、対外関係は後回しにもなっている。実際、11月には党中央委員会政治局拡大会議を2回開き、準備状況を点検した。

さらに12月はもともと、北朝鮮では末端の組織まで「総括」と呼ばれる作業に入る時期だ。総括は前年に計画された内容の総点検と来年の計画を立案する重要な作業だ。とくに20年はコロナ対策に追われ、「国家非常防疫活動のいっそうの強化」を掲げている。加えて20年秋には大規模な水害に遭い、復旧作業が完全に終わっていない。これまで、人民生活の向上をアピールし続けてきた金委員長としては、国内懸案の解消に何はともあれ動かざるをえないのだ。

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