2020年10~12月期は新型コロナウイルス流行の第3波を受けて欧米では部分的な活動制限やロックダウンが行われた。景気回復は一歩後退、実質GDP(国内総生産)成長率(前期比)は下振れし、欧州はマイナスに舞い戻ったとみられる。7~9月期の大幅回復でも、先進各国のGDPはコロナ前の19年10~12月期を下回る水準だ。
21年の景気はどうなるのか。
IMF(国際通貨基金)の20年10月時点の見通しは、新興国が中国の8.2%を筆頭に6.0%成長(20年はマイナス3.3%)と高い伸びで牽引、先進国は3.9%(20年はマイナス5.8%)と回復が遅れ、世界全体では5.2%(20年はマイナス4.4%)。政策総動員にもかかわらず、一部の新興国以外は19年のGDPの水準に戻らないという見方で、これがおおむね市場のコンセンサスだ。
一方、ワクチンに期待をかける米ゴールドマン・サックスや米モルガン・スタンレーなど、米国が5%台の高い成長になるという強気な見方も存在する。
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