「日本企業はDX(デジタルトランスフォーメーション)を急ぐ必要がある。今は100年単位での大きな歴史の転換期。3年で勝負はつく、5年後では間に合わない」
こんな危機感を募らせるのは、デジタルビジネス・イノベーションセンター(DBIC)共同設立者の西野弘氏だ。コンサルティング会社の経営経験が長く、海外のIT事情にも詳しい西野氏は、非営利のDBICで企業のデジタルイノベーション支援を行う中で、日本企業はDXに完全に取り残されていると感じている。
ここ数年、DXという言葉が急速に広がっている。2004年にスウェーデンの大学教授が提唱した「ITの社会への浸透によって生活を(よい方向に)変化させる」といった概念が起点だが、18年に経済産業省が「デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するためのガイドライン」を公表したことで、日本でも使われるようになった。
同ガイドラインではDXを「企業が外部エコシステム(顧客、市場)の破壊的な変化に対応しつつ、内部エコシステム(組織、文化、従業員)の変革を牽引しながら、第3のプラットフォーム(クラウド、モビリティ、ビッグデータ/アナリティクス、ソーシャル技術)を利用して、(中略)新しいビジネスモデルを通して、(中略)競争上の優位性を確立すること」と説明している(IT専門調査会社のIDC Japanによる定義)。
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