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米中対立激化で日本企業に踏み絵 リスクシナリオ4|揺らぐ自由貿易

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トランプ氏がメキシコ国境に建設した壁。自国第一主義の象徴だ(AFP/アフロ)

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「ディールを振りかざしたトランプ氏に比べると、バイデン氏は国際協調を尊重する。保護主義的な制裁関税にも批判的だ。それでも、通商政策の劇的な変化は期待しにくい」。みずほ総合研究所の小野亮理事・フェローは、米バイデン新政権の通商政策の行方をそのように予測する。

日本にとって、自由貿易は経済活動の基盤だ。しかし、トランプ大統領の4年間で世界の自由貿易は大きく傷ついた。背景には、米国での二極化の進展による保護主義の高まりと、米中対立激化による安全保障上の規制強化の波がある。

「トヨタは米国向けカローラを生産するために、メキシコのバハに工場を建てるという。ありえない! 米国に工場を建設しないなら、高額の関税を払え」

2017年1月5日、大統領就任前のトランプ氏は、ツイッターでトヨタ自動車を“口撃”した。「アメリカ・ファースト」を掲げるトランプ氏は、米ゼネラル・モーターズ(GM)やフォードなどのメキシコ生産を非難していた。

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