日本のホテル王が語る栄光と挫折
日本のホテル業界において、あっという間にトップ企業となったのが、アパグループである。元谷外志雄代表は1971年の会社設立以来、一代でこの巨大チェーンを築いた。元谷氏が語る会社経営、そしてお金のこと。
──これは何でしょう?(机の上にずらりと自社の新聞広告やチラシなどが広げられている)
今からでき上がってくるホテルのイメージだ。53棟で1万7600室。今年、来年でどんどん完成する。数を増やせる秘訣? 金利が安いからだよ。金利は0.5%ぐらい。ありがたい時代だ。こういうときはどんどんやるべきで、2010年から、うちは「頂上戦略」を掲げ、東京都心でトップを取るつもりでやってきた。
皇居を取り巻く一等地ばかり。これだけオープンを続けても東京での月間稼働率は100%。日本でいちばん需要のあるところに出しているからだ。
同時に8ホテルの工事が進んだりして、インパクトがあるでしょ。ドミナント戦略だし、巨大化、高層化戦略だ。昨年9月にオープンした横浜ベイタワーは2300室以上で、日本最大の部屋数。200室のホテルなら11軒できるんだけど、その場合は支配人が11人必要になる。うちは1人。総人員も11ホテルつくるのに比べれば、約7割くらいになって、人手不足にも対応できる。
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