こじらせた氷河期世代にはメンタルケアが欠かせない 就労支援マニュアル1|正社員就職の土台づくり

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埼玉県の氷河期世代合同企業説明会に入場する求職者たち

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2019年11月15日のお昼すぎ、埼玉・大宮ソニックシティの展示場は、中年男女の熱気であふれかえっていた。この日開かれた埼玉県主催の「30・40代でも大丈夫! 正社員になろうプロジェクト」の就職氷河期世代合同企業説明会に223人の求職者が集まったのだ。

フリーランスでウェブ関連の仕事をする47歳の男性は「私の年齢ではそもそも正社員募集に応募するのが難しい。こうしたイベントは大歓迎だ」と笑顔で話す。

合同説明会には、中小企業を中心に81社が参加。中には上場企業で医療事務・介護大手のニチイ学館やSOMPOケア、警備のALSOK埼玉、カー用品チェーンの埼玉イエローハットなど知名度の高い企業も含まれていた。

プロジェクトの最大の特徴は、企業は応募書類だけで選考せず、希望があれば、必ず面接を実施することだ。新卒就活時に書類選考で落とされ続けた経験を持つ氷河期世代には、心理的なハードルが低くなる。求職者は、興味のある企業のブースで事業内容などの説明を聞き、最後に面接希望の企業名を事務局に伝える。後日、それを基に各社で面接が実施され、19年末までに46人の正社員就職が決まった。参加者のざっと2割が採用された計算だ。

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