大阪と東京の注目の公立一貫校では、特色ある教育が展開されている。
数学、理科も英語で授業
大阪市が国家戦略特区制度を利用し、中高一貫校として全国で初めて設立した「公設民営」の学校が、大阪市立水都国際中学校・高等学校だ。名称にあえて“国際”と加えただけあって、英語を柱とした教育を展開する。
大阪YMCA(大阪市)が運営する同校は、今年4月に中学、高校ともに各80人の生徒が入学したばかりだ。学校を訪れると、国際色豊かな雰囲気に驚かされる。
太田晃介・高等学校教頭は「約30人の教員のうち3割が外国人。中学校から英語、理科、数学を英語で教える」と特徴を話す。英語による授業は週に約15時間と、総授業時間(33時間)の約半分を占めるほどだ。
日本の教員免許を持たない外国人教師は、本来は理科や数学などを教えられない。だが大阪府が「特別免許状」を出し、母国の教員免許を基に日本の学校でも科目を教えられるようにした。
校内の掲示や黒板には英語が並ぶ。廊下には生徒が作った課題作品が展示されており、こちらも英語だ。図書館には数多くの洋書が並び、選定には外国人で海外の司書資格を持つ者が関わった。担任も外国人と日本人とを組み合わせた2人制を導入している。
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