中国が国を挙げてAI(人工知能)の開発を急いでいる。中国国務院は2017年に「次世代人工知能発展計画」を策定。18年から20年にかけての「3年行動計画」では、AIを「製造強国とインターネット強国を建設するエンジン」と、国家発展の推進力に位置づけた。
すでに国際人工知能会議(IJCAI)における論文著者の4割超が中国人だと指摘されており、研究者の厚みも出てきている。AI論文の国別本数では13年に中国が米国を抜き、日本の約7倍となっている。
そうした政府のAI産業の支援策を一身に受けて飛躍する企業がある。安徽省に本社を置く科大訊飛(アイフライテック)である。
同社の自動翻訳機は、翻訳性能で世界最先端の技術水準だ。手のひらサイズのテレビリモコンのような機械端末を持って、英語で「近くに何かおいしいものはありますか」と話しかける。すると端末は自然な声の調子で「附近有什么好吃的东西吗?」と、中国語に翻訳してくれる。
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