ファーウェイ、アリババ、テンセント…。イノベーションと拡大する内需を背景に、中国企業の躍進が目覚ましい。日本が中国より優位な産業はあとどれだけ残されているのか。50テーマで徹底検証した。
現地ルポ! 雄安新区・北京・深圳… これが中国流イノベーションだ
国家の威信を懸けたハイテク実験都市 雄安新区
北京市内から高速鉄道に乗ることおよそ1時間半。小さな農村のあぜ道を抜けると突然、近未来的なビル群が現れた。ここは習近平政権が「千年の大計」として建設中の人工都市・雄安新区の中心地だ。
雄安は、上海・浦東や深圳に続く国家レベルの特区で、2017年4月に設立構想が明らかにされた。首都・北京の交通渋滞や不動産価格高騰など「大都市病」の解決が主目的だが、最先端テクノロジーの実験都市という役割も持ち、中国を代表するテック企業が最新のイノベーションを競っている。
電気自動車(EV)の充電スタンドがずらりと並ぶ駐車場には、IT大手・百度(バイドゥ)の自動運転車両が停車。雄安の中心地である市民センターを一周する形で、自動運転車専用道路が敷かれ、自動運転技術の実用化に向けて日々実験が行われている。
その敷地内を歩くと4輪駆動のロボットとすれ違った。中国EC大手・京東集団(JDドットコム)が実用化を進める自動配送ロボだ。「指定した場所にロボが着いたら、顔認証で荷物を受け取れる」(京東担当者)という。顔認証でチェックインや部屋の解錠ができる“未来のホテル”もある。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら