
圧倒的なシェアを誇っていた日の丸半導体産業は、衰退の一途をたどっている。売上高ランキングでは、1989年には上位10社の過半を占めていたが、今では米国・韓国に押され、東芝メモリただ1社となった。日本企業が衰退する中、背後では新興の中国勢が着実に距離を詰めている。
特に台頭が目立つのが、半導体設計などを手掛ける国有企業・清華紫光集団(以下、紫光)。同社は2016年に設立した子会社のYMTC(長江ストレージ)でフラッシュメモリの開発を進める。19年にも量産に入る見込みだ。
同社の技術には米アップルも目をつけ、中国向けアイフォーンへの同社製品の採用を検討しているといわれている。今後10年間で1000億ドル(約11兆円)を追加投資するとしており、フラッシュメモリで先を行く韓国サムスン電子や東芝メモリを猛追する。
紫光は巨額の買収を繰り返すことで急速に力をつけてきた。過去には米メモリ大手マイクロン・テクノロジーや米ウエスタンデジタルなどの“大物食い”を画策。17年には東芝メモリの買収にも興味を示すなど、半導体業界をにぎわせてきた(いずれも頓挫)。

紫光が巨額の投資を継続する背景には、政府の後押しがある。
中国政府は14年、20年までに中国産半導体の総販売額を約14兆円まで拡大させることを目標とした「国家IC産業発展推進ガイドライン」を公表した。15年には「中国製造2025」を打ち出し、25年までに国内で使用する半導体の70%以上を国産化するという目標を掲げている。
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